ペトルーシュカ・Cinderella終演のご挨拶

慌ただしく二つの作品が終わりました。
終わって振り返るとこの二作品は、主人公が一生懸命である、という点で共通点があります。
話は変わりますが、先日これからの年金制度について、若い人はどうなるかわからないから未来を見すえて貯蓄もしてね、みたいな発表がどこかからあったそうです(詳しくは知らないです)
それに対して、若い年金を払ってる人達は、怒ってもいいと思うんです。
Cinderellaだったら、ペトルーシュカだったら、きっと真っ赤になって怒るはずです。
でも、その時話題になったのは「だったら安楽死を制度化してくれ、早く死にたい」でした。
このごろ演劇を作っていて、諦めの境地にいるような若者をよく見ます。
彼らのことをよく表す話題だなぁと感じました。
きっと私たちが演劇をやっているのは、それでも安らかに死ぬのではなく、もがいて死にたいからなのではないかと思います。
演劇とは、私たちがもがき苦しむ様、そのものだと思っています。
本当にご来場ありがとうございました。
少しでも楽しんで頂けましたなら幸いです。
次は八月、サロメ。
劇団TremendousCircusの根源を、そしてこれからの劇団TremendousCircusをお見せできたらと思っています。
またお会い出来ましたなら、とても嬉しいです。

脚本・演出 田中円